或る光栄

In case of die.

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カトマンズ 永井食堂

 今日は近所のカレー屋さんでごはんを食べた。


 わたしの住む石神井公園にはネパール人のカレー屋さんシンジケートがあるようで、だいたいどこも似たような店の作りで味も大差なく可もなく不可もなく。

 値段はかなり安いと思う。


 わたしが食事していると店の店主のカバンがないと騒ぎ出した。

 カバンにはパスポートや現金、クレジットカードとパソコンまで入っていると言う。


 警察もそばだし通報したらどうか話したら、頭も混乱しているし日本語も自信がないから代わりに話してくれと言う。

 仕方がないので通報の身代わりをやってあげた。


 彼にはカバンを持ち去った客に心当たりがあったようで、近所に店のものの使いを出して心当たりをなんと店まで連れて来てしまった。

 この場合いらぬ嫌疑をかけられている可能性が高い。その心当たりの男性はおとなしい人のようで警察が来るまで待っていた。

 わたしが仮に無実の彼の立場ならキレておしまいだろう。


 果たして警察は4、5人やってくるは心当たりの男性の勤め先の責任者は来るわでだんだん食事にならなくなって来た。


 わたしはちょっといたたまれなくなって来たので、いろいろ事情を警察官が聞いているうちに店に料金を払ってその場所をあとにした。


 理由はどうあれ、店の売上金や当座の資金、パスポートを持っていかれたんじゃ目の前真っ暗になるだろう。スギ薬局のクレジットカードを持っていたと言うので、それはわたしが連絡して使用不能にしてあげた。


 店にカバンを置いていたのは足りない釣り銭をそのカバンから出していたらしいので今日のいつかの時間までは間違いないらしい。


 しかし災難と言おうか不幸を店の店主、彼は背負ってしまった。

 

 心当たりの男性に、お前が持って行ったのだろうと店側に加担した意見をしたり肩入れも出来ず、日本にいながらツーリストやフォリナーの気分を満喫して全くごはんを食べた気になれなかった。


 店の店主、彼はどうするのだろうか。

 彼にとって今日と言う日はきっと最悪の部類に入るのだろう。


 こんな時ネパール人はどのようにして頭を切り替えていくのか、今度お店に行った際に話を聞いてみたい。

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 渋川の永井食堂のもつ煮込み定食が無性に食べたくなってしまった空腹の夕刻。

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