或る光栄

In case of die.

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初恋の夢 ②

またTさんの夢を見た。正確にはもう当たり前に結婚していて、Sさんと言う一人称が正しいのだろう。


同窓会の前日、翌日に見るかのような夢だった。
どこかの街でばったり再会して、止むにやまれない事情から一夜を共にするなどと、とんでもないディテールの夢。
 なにかが起こる前に夢から覚めました。

 その後に何回か会うようになって、他愛ない話をしたりいきなり恋愛の話になったりと続き、夢はことさらに加減を知らないから困りものだ。

 会話の内容は、わたしは今でも覚えていますが中学を卒業して2回、通学路で制服姿の君に街で偶然再会して、手紙と招待状を頂いてあなたの学校の文化祭に行って、そして高校2年の夏は野球場で。あなたは男の子と一緒に隣り合って座っていました。
 初恋のようなものはその時に終わったんだな、と感じました。

 そのあとハタチ過ぎにも吉祥寺近鉄前の交差点で。あなたはお友達と一緒にいて、声をかけそびれてしまいました。

 いまわたしは都区内に四年前家を買い直して、恥ずかしながら独りのまま暮らしています。
 弟はあなたのご実家そばに住む地元娘と15年ほど前に結婚して六丁目にいるんですよ。

 まだ書きたいことありますが、この辺で。

 またどこかで偶然見かけたりしたら、今度はお声をかけさせてください。

 手紙を彼女の実家に書いた時に夢から覚め、朝がやって来た。
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