東京デジタルホンDP-111
初めて自分でプライベートの携帯を持ったのは26歳の時だった。
それまでは会社から貸与支給されていたIDOのハンディフォンをプライベートでも持ち歩いていたのだけど、基本は着信専用で自分でかけることはほとんどなかった。
今と違って通話料がバカ高い時代だったから、臆面もなく会社の携帯を使いまくるのは気が引けたよ。と言うより会社から通話料の事でごちゃごちゃ言われたくない人は当時からみんなそうしていた。
docomoとIDOの2社だけだったところに、自由化から東京デジタルホンが参入してきて携帯電話の契約料がだいぶ下がったんだと思う。
たしか、一番最初の契約料は7、8万だったかな?
あれ?もっと高かったか?
とにかく当時は今と違って初期投資の金額が結構したんだと記憶している。
実質0円とか言い出したのはずっと後の話だ。
初めて持った 二つ折りの携帯はずっしりと重く、そして貴重品のように大切に扱っていた。
携帯を落とす なんてもってのほかで、当時から今のiPhoneになるまで落とした回数が片手で足りるのはその頃の習慣が役立っているような気がするけど。
そうして携帯を持つようになってから程なくして、会社員を辞めてフリーランスの頃があった。
その時分が一番プライベートの携帯で通話した時代だった。
もともと電話があまり好きではない自分。
今はさすがにそうは思わないが、その頃は電話で話すより直接会って話すことがなによりの礼節だと考えていて、電話、しかも携帯電話でちゃちゃっと用事を済ます人に嫌悪感すら抱いていたのだった。
フリーランスの頃は身体が三つ四つ必要なくらい多忙だったので、携帯電話にはかなり助けてもらいました。ありがとうございます。
しばらくしてまた会社員に戻って、会社から携帯電話を支給されてからは通話料もキャリア代も支払うのが馬鹿馬鹿しくなってプライベートで携帯を持つのはやめた。それが十数年続いた。
自分でまた携帯 を持とうと思ったのは会社が支給してくれないスマートフォンが普及してきたからだ。iPhone4の出来の良さが決め手だったように思う。
それからは会社以外でパソコンに向かう機会がめっきり減っていった。ふつうのネットサーフィンも(死語?)ネットショッピングもブログを書くのもiPhoneがあればそれで充分だし、会社で一日中モニターと睨めっこしているんだからプライベートでパソコンなんて見る気が起きない。
ひとむかし前は会社のノートを自宅に持ち帰って仕事する、なんて事が出来たが、今はセキュリティの問題があるので宿泊出張以外でパソコンを会社から持ち出すなんて事もしない。てゆうかみだりに会社パソコンを自宅で使用してたら会社から怒られるしね。
こないだiPhoneを新機種に変えたらオマケでタブレットが付いてきた。アンドロイドなのでyoutubeを大きく観たい時くらいしか使わないけど。
こんな事を書くとアレな感じだけど、待ち合わせの時とか携帯が無い時代のほうがドキドキしてスリルがあったよね。
待ち合わせ場所に行ったけど結局会えなかった とかさ。別にデートに限った事じゃなくて仲間内の待ち合わせでもね。
来ない人がどこかでトラブルに遭ってるんじゃないか?って心配したり。まぁ急に都合が悪くなったりとかしてさ、それで部屋に戻ってみると留守電が入っていて とかさ。
携帯やスマホって言うのは確かに便利には違いないんだけどね。ただ、なんて言うか気持ちの切り替えを即座に求められる。使えば直ぐに文字通り話が済んじゃって先の楽しみってものがないような、そんな感じ。
なにをそんなに急ぐ必要があるんだよ?って。
電車内でも道歩きながらでもスマホ見ているのがいるけどさ。なにをそんなに慌てて知る必要があるんだよ?って。
そんな感じで、仕事以外ではあんまりパソコンも携帯もスマホも便利に使用するもんじゃないなって思うんだけど、いまは無意識にiPhone見ちゃうからな。まぁ待ち合わせの時のそう言う情報の少なさから来るドキドキやスリルはノスタルジーなんだろうな。うーん…
情報ツールって言うのは頼ったりすがったりしていると地力が無くなって行く。
行動指針すらもそれに頼ったり、情報をしきりに仕入れたりしているうちに肝心な『ソースはオレ』って言う地力や自信が劣っていく。
情報ツールがカバーしきれないものを数多く体内に持ち合わせている人がやっぱり魅力的だなって言うのがわたしの感じているところです。
人間ってやっぱり弱いから権威付けされたものの真似、模倣しちゃうでしょ。それを基準にして用意したり準備しちゃうじゃない。
そんなものよりさ、自分の直感とかあとは現場に行ってから考えるって習慣の方が大切だと思うけどね。それでなにが起きても自分の力の範疇で対応可能な人がやっぱり素晴らしいよ。
そう言う根っこのとこは忘れちゃいけねーんじゃないかと 考える訳です。
そんな生き方のほうが楽しい、本物なんじゃないかって。
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